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コロナサーフの特徴 コロナ放電による電荷付与の役割

前回示したコロナサーフで測定した初期電位Viと標準電極電位E°の関係は、購入したままの圧延金属板をアセトン で拭いたのち測定したものです。
従ってその表面は材料によっては酸化が進行していて安定な酸化膜が生成しているはずです。
それでは、この表面を磨いたらどうなるでしょうか?図6は、図3と同じ試料を#800の研磨ペーパーで磨いた後アセトンで拭いて5分経過後の測定結果です。
初期電位Viは変動はあるものの大きな変化は見られず標準電極電位との関係も研磨前とほぼ同様でした。
これは、ペーパー研磨による表面の変化に対して初期表面電位Viの測定だけでは感度が低いことを意味します。
一方、コロナ放電により電荷付与後の表面電位シフトdV0を見ると、安定な表面のAu,Pt,Crを除き、研磨前と後で大きく+から-側へのシフトが起きていることがわかります。
(図7)コロナ放電による電荷付与を利用することにより、表面の酸化層等の変化を感度よく検出できるのがコロナサーフの特徴です。